院長・理事長 ごあいさつ
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院長挨拶
2015年6月1日、皆様の多大なるご支援、ご協力を頂き「ひめかみ病院」を開院することができました。
岩手の象徴、岩手山のふもとに1979年(昭和54年)7月、初代理事長岡本彰が「玉山岡本病院」として開設以来36年、心の病に苦しむ方々とそのご家族に心と体の真の癒しの環境を提供してまいりましたが、建物はさすがに老朽化が進み、それに追い打ちをかけるように襲ってきた3.11大震災。
その被害は甚大で、建物はもちろんですが患者様が受けた不安は想像以上でした。さらに、入院患者様への対応だけで精一杯となり、地域に対する災害時医療を満足に行うことができない状況に、ただただ情けなく、己が無力を感じさせられるだけでした。
そこで決断しました。入院されている患者様の安全を確保し、安心を与えることはもちろんですが、より充実した地域包括ケアを目指し、災害時においても地域の皆さんに医療を十分に提供できる、真の地域に密着した病院として新生しようと。
当院の理念は
“「自分らしい未来」をサポート”
です。これは医療全般の最新の知見を常に取り入れ、患者様に「生活・静養の場としてのトータルケア」を提供することはもちろん、患者様の安全、安楽、自立を援助し、ご家族の心身ケアも含めて「自分らしい未来」に向かって歩む支えになるということです。
この理念の下、看護部ではナイチンゲール精神の原点である「寄り添いの看護」を所信とし、患者様一人ひとりとしっかりと向き合った看護体制を基本としています。
外来診療ではこれまで精神科、神経内科、内科が主でしたが、より一層地域医療に貢献すべく、新たに呼吸器の専門医が常勤する「呼吸器内科」を新設いたしました。また、デイケア、訪問診療、訪問看護といった「在宅ケア」も充実しております。
併設しております体育館は冷暖房を完備し、入院患者様やデイケアの利用はもちろんですが、広く地域の皆さんにも貸し出しておりますし、災害時には避難所としても機能するように設計しています。
「ひめかみ病院」という名前は地域の皆さんからのおよそ300を超える公募で決めさせていただきました。
おかげさまで病院という垣根を超えた地域の癒しの場を目指したコンセプトに相応しい、優しく美しい響きを持った病院名になったと自負しております。
外来の待合室にはこれもまた癒しと和みに一役買おうと、クラゲの水槽とサンゴの水槽を設置しました。診察外でもお気軽に立ち寄ってご覧いただければと思います。